2月の星空ガイド

     このページは、その月に見える星座、天体、天文現象などを紹介するページです。
下記をクリックすると2月の星空を見ることができます。

2月の星空

月の満ち欠け
6日(土) 14日(日) 22日(月)
下弦 新月 上弦
明け方南の空に
月が見える
星を見るのに絶好 夕方南の空に
月が見える
※1月に満月が2度(1日と30日)見られたため、2月は満月が見られません。

     
惑星の動き
水星 金星 火星 木星 土星
見える方向 初旬の明け方、
南東の
たいへん低い空
見かけ上太陽に近く、
見つけるのは難しい。
宵の東の空に輝き、
ほぼ一晩中見える。
見かけ上太陽に近く、
見つけるのは難しい。
20時から22時ころに昇り
深夜の東の空
見える星座 いて座 ----- かに座 ----- おとめ座
明るさ 0等星 ----- -1等星 ----- 1等星


  今月の星座  「おおいぬ座」

  2月の21時ころ、南の空を見ると、目の前で青白くギラギラ光る星があります。この星が、全天一明るい恒星、「シリウス」です。このように明るいため、この星は古くから注目されていました。その輝きは、夜空を焼き焦がすほど明るく見えることから、「セイリオス」(焼き焦がすもの)の名前がつけられ、伝わるにつれ「シリウス」と呼ばれるようになりました。

  日本でも、「シリウス」は、「青星(あおぼし)」や「大星(おおぼし)」と呼ばれ、注目されていました。また、ヨ−ロッパでは、「DOG STAR」、中国では、「天狼星(てんろうせい)」と呼んでいました。
 
  エジプトの国では、「シリウス」は夜空の星の中でたいへん重要なものだったそうです。昔は、今のように暦がはっきりと決っていませんでした。そのために、季節の移り変わりがわかりにくく、毎年起こる洪水に悩まされていました。そんな時、夜空の星に注目すると、「シリウス」が日の出直前に昇るころに、洪水が起こることを見つけたのです。その後、エジプトでは、「シリウス」が日の出直前に昇る日を元旦として、一年の暦を作りました。そして、季節の移り変わりや、洪水が起こる時期を、知ることができるようになったそうです。

  「おおいぬ座」は、この明るい「シリウス」を中心とした星座です。星座の目印は、2つの小さな三角形です。ひとつは、「シリウス」と左側の2つの星でできる三角形で、これがおおいぬの頭です。そして、もうひとつは、「シリウス」の少し南側にある、同じような大きさの三角形で、これがおしりからしっぽにあたります。

  ギリシャ神話では、冬の代表的な星座、「オリオン座」の狩人オリオンが、狩りをするときに連れていった猟犬である、と言われています。また、月の女神アルテミスの侍女の犬だ、ともいわれています。今回は、侍女の犬として、お話を紹介してみましょう。

  ある時、一匹の大狐(きつね)がギリシャの国に出没し、家畜を襲い大きな被害がでました。この大狐を捕らえるために、猛犬レラプスが放たれました。神に使えるレラプスはさすがにすばやく、たちまち狐に追いつきました。しかし、大狐もなかなかのもので、ひらりひらりと身をかわして逃げ回りました。そんな時、若者ケファロスは、槍を投げつけようと身構えました。これを見た大神ゼウスは、レラプスと大狐が傷つくのを恐れ、石に変えてしまいました。そして、レラプスの素晴らしい能力をたたえ、星座にしたと言われています。 


   今月の天文現象

  火星が地球に接近中

  地球のすぐ外側を回る惑星・火星が、約2年2ヶ月ぶりに接近し、観測の好期となっています。最も地球に接近したのは1月28日ですが、今月も、かなり地球に近い状態が続き、同じくらいの明るさで輝きます。

  火星が見えるのは、宵のころは東の空、真夜中は南の空です。火星がある辺りはあまり明るい星が多くないので、すぐ見つかるでしょう。なお、見つけ方のポイントは、火星はかなり明るい星で、オレンジ色に輝いていることです。また、他の星座の星は、チカチカと瞬きますが、火星は瞬きません。このようなポイントを押さえると、見つけることができるでしょう。

  肉眼では、ただの明るい星にしか見えません。しかし、天体望遠鏡を使うと、模様が見えてきます。右の図は、最接近ころの火星の様子です。実際はこのように模様ははっきり見えませんが、注意深く見ると、表面の模様の濃淡が分かってくるでしょう。ただ、火星は見かけ上かなり小さいので、口径が8cm程度以上で、倍率は100倍くらいないと、あまり模様は見えません。  

 左の画像は、1/26の21時30分ころに撮影した画像です。
 右上のシュミレーションの画像ほどは、模様がはっきり見えませんが何となく模様の濃淡が分かります。

 特に画像の下側の白い部分が分かりやすくなっています。この部分は、火星の北極地方にできた氷やドライアイスの塊で、北極冠と呼ばれる部分です。

  また右側の縦に見える淡い黒い模様が、大シルシスと呼ばれる、火星の中で最も分かりやすい模様になります。

  この他、左端のやや白く見える部分は、火星にかかった雲や霧になります。これは、火星にも大気があるために起こる現象です。


   明るい冬の星を見つけよう   

  冬の夜空は、一年でいちばん明るい星が多く輝きます。この中で、いちばん明るい星がシリウス(おおいぬ座)です。 シリウスは、星座で最も明るい星です。

  このシリウスから右上にあるオリオン座のベテルギウスと、左上のプロキオン(こいぬ座)を結ぶと、 「冬の大三角」が完成します。「冬の大三角」が見つかれば、もっと頭の上に輝く星・カペラ(ぎょしゃ座)と、アルデバラン(おうし座)とポルックス(ふたご座)を使って、六角形を作ってください。これが「冬のダイヤモンド」になります。また今年は、冬の星たちの東側に、火星も加わりよりいっそうにぎやかになっています。

  ところで、地平線付近まで晴れた夜には、「カノ−プス」と呼ばれる星も見えることもあります。なかなか見えないことから、見えると長生きができる長寿の星とも呼ばれています。

  寒い時期ですが、見やすい星ばかりなので、ぜひ南の空を見上げてください。左の図は、2月上旬の21時ころ、下旬で20時ころ南の空を見たときの星空です。名前がついているのがすべて1等星以上の明るさですが、カノ-プスは地平線に近く、おそらく暗く見えるでしょう。

  ところで、冬の明るい星たちは、日本でも特別名前をつけて以下のように呼んでいました。実際どのように見えるかご覧になって見てください。

 冬の星座に見られる、明るい星の日本での呼び方
星の名前 星の色 明るさ 見える星座 日本での固有名 呼び方の理由
シリウス 青白 -1.46等星 おおいぬ座 青星(あおぼし) 青く見えるため
カノープス -0.72等星 りゅうこつ座 おうちゃくぼし 少ししか空に見えないので
カペラ 黄色 0.08等星 ぎょしゃ座 虹星(にじぼし) 高度が低いときに、いろいろな色に見えるため
リゲル 青白 0.12等星 オリオン座 源氏星(げんじぼし) 源氏の白旗の色に見えるため
プロキオン 0.38等星 こいぬ座 いろしろ ずばり、白く見えるため
ベテルギウス 赤色 0.50等星(変) オリオン座 平家星(へいけぼし) 平家の赤旗の色に見えるため
アルデバラン オレンジ 0.85等星 おうし座 すばるのあと星 すばるのあとに昇ってくるため
ポルックス オレンジ 1.14等星 ふたご座 金星(きんぼし) 金色に輝いて見えるため
カストル 1.58等星 ふたご座 銀星(ぎんぼし) 銀色に輝いて見えるため
※火星 色はオレンジ色に見え、今月は-1.2等星から-0.6等星と徐々に暗くなります。
※星の明るさは、数が少ないほど明るくなります。また、ベテルギウスの明るさの(変)は、明るさが変わるという変光星(へんこうせい)という意味です。カノープスは、高度が低く、大気の影響で実際より赤く、暗く見えます。


   ※画像の一部は、 アストロア−ツステラナビゲ−タ−Ver7を使用しています。